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だが、そんな長い付き合いも友人としての情も、事、仕事である以上
まったく関係ない。
それが、忍の仕事に対する信条だ。
それなのに、突然の、しかもあくまでも一方的でしかないあの再会が、
それを、あっさり覆させた。
そしてもちろん、週明けのオフィスは案の定の反応だった。
「ええっ?! 引き受けるんですか?」
若者の街と呼ばれる場所に隣接する、閑静な住宅街。
そこにある、三階建ての小さな自社ビル。
その二階にあるオフィスで、
ついぞ大きな声など耳にしたこともない秘書の森川が、朝から目を瞠る。
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