第1章  忍(続き)

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だが、そんな長い付き合いも友人としての情も、事、仕事である以上 まったく関係ない。 それが、忍の仕事に対する信条だ。 それなのに、突然の、しかもあくまでも一方的でしかないあの再会が、 それを、あっさり覆させた。 そしてもちろん、週明けのオフィスは案の定の反応だった。 「ええっ?! 引き受けるんですか?」 若者の街と呼ばれる場所に隣接する、閑静な住宅街。 そこにある、三階建ての小さな自社ビル。 その二階にあるオフィスで、 ついぞ大きな声など耳にしたこともない秘書の森川が、朝から目を瞠る。
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