《第3章・変わりゆく…》

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春のリメイクは編集の準備期間を取り春休みに撮影・5月中頃に掲載だったが、 2回目となるリメイクには撮影前からの入念な構成と読者の反響も考慮し1ヶ月早い雑誌掲載となる。 あこがれの藤永ゆうが自分達と同じようにラーメンやパスタを食べている事が、より読者受けしたらしい。 掲載された藤永流のラーメンレシピも効を奏しているのが、届く手紙からもわかる。 『澤井、吉井さんのスケジュール確認とれてる?』 『週末くらいですね、それともうすぐ修学旅行があるとか』 『うーん…吉井美和特集を組んでアピールしてやりたいんだが、我々が向こうに出向いて撮影するしかないのか』 『それなら吉井さんも無理なく参加出来るんじゃないですか?』 『スタイリストは言わなくても付いてきそうだし(笑)あたしがやりますっ…とか。松本さんのスケジュール確認しないと』 その夜、部屋に入ると着信があり美和は緊張した。 松本からだと胸をときめかせただけに、緊張の度合いと少しのがっかり感。 『澤井さん?何だろ…かけた方が良いのかな?』 時間は9時をまわっていた。 『君の為の特集を組みたいんだ』 『えっ…私の?』 『知名度アップという事でね』
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