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間抜けな声をあげて女生徒は大の字に、仰向けに、倒れ込む。
そこに鼻血の噴水があがった。
それにこちらは一歩間合いをあけ、様子を見る。
女生徒はまるで鼻をドアにでもぶつけたかのような感じで、当たり前に、上半身を起こした。
「いったーい、やだはなぢ出てるー」
少し、愕然とする。
いつの間にかだが、溢れ零れていた血の涙は既に止まっており、空洞になっていたスペースに過去在ったその瞳が――再生していた。
「……すごいな」
「え、そう?」
思わず漏れた感想に、耳ざとく反応がきた。
拒否する理由もない。
少し、会話を交わすことにした。
狙いも知りたいし、微かにだが興味のようなものも湧いていた。
これだけの攻撃を叩きこんでもなお、まったく応えていないというのはさすがに少しプライドも傷ついていたし。
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