歪な邂逅 その2

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「なんの用だ?」  あえて聞いた。 「すっごい気に入っちゃったよ、きみのこと」  にこにこして言われる。  だけどそこに、最初の頃会ったような遊びは感じられない。  頭をかく。 「まいったな。思ったよりしつこいんだな、あんた」 「欲しいものは絶対に手に入れる主義なんだよねー」  一歩、また一歩と近付いてくる。  誰もいない左右を塀に挟まれた路地で、光るものは等間隔に配置された外灯だけだった。  それが女の姿を照らし出しては、消していく。 「ひとつだけ、聞きたいんだが?」 「なに?」  間合いは、三歩。  あと一歩で、こちらの間合いになる。  だがその前に、 「――今まで俺以外の奴にも、あんな風にしてきたのか?」 「え? どゆこと?」
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