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「仕方ない学校に戻ろうか 学祭の準備サボっちゃったからね
まだみんなやってるわ 戻って手伝おうか」
「明日、明後日は学祭だから、3日後にまたくればいいわ」
「うん」
階段を降りかける愛美
「ちょっと待って!」
「え?」
振り返ると、みちるがドアまで戻りしゃがみこんでいる
「おっけー 行こうか!」
「何してきたの?」
「ドアの下の隙間にアメの包み紙を押し込んできたのよ
ドアを開ければ落ちるわ 出入りがあればわかるようにね
気づかれずに帰ってきてるか確認できるわ」
「食べる?」
そう言ってポケットからアメを一つ愛美に渡した
「みちるって・・・」
「それも父さんに教わったのよ! さっ 行こ!」
「みちるのお父さんってどんな人よ」
笑いながら二人で階段を降りていった・・・
三浦の住むマンションは学校からわりと近かったので自転車で来ていた
学校に向けて自転車を走らせる二人
「愛美!ちょっとだけ寄り道するね!」
前を走るみちるが振り向いて言う
「どうしたのよ」
「パンツ買うの!」
「パンツ?」
「うん、今日は愛美ん家泊まるの!いいでしょ!」
「一人になるのが怖いんでしょ 一緒にいてあげるよ!」
みちるは3人が消えた話しはパニックになった愛美の思い違い
だと思っているようだが 言いようのない不安で仕方のない
自分を思ってくれるみちるに心から感謝をした
「みちるがいてよかった・・・ありがとう・・」
「え!なんか言った?」
「ううん何でもないよ!パンツあたしが選んであげる!」
「トラのパンツね!強いやつ!」
「何よそれ!」
笑い合いながら走って行った・・
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