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電話を切り香坂の顔を見る
「何か起きたようだ、すぐに現場に行かなければならないがあんたも来るかい?」
「時間稼ぎの来訪でない事もわかってもらいたい、何があったのかわからないが隠さずに見せようじゃないか、もっとも今後の協力体制を前提としての事だがな、、、どうする?」
「そうですね、現時点では協力云々は保留としておきましょう、どうぞ現場にお戻り下さいお話しの続きはそれが解決してからということで」 落ち着き払った口調で香坂は言った
肩をすくめて笑う賀茂
「わかったよ、じゃあまたお会いしに来るとしますかね」 そう言うと立ち上がりドアに向かい歩く
賀茂の背に香坂が声をかける
「お待ちしていますよ」 賀茂が振り向かずにドアの前で取っ手を握り立ち止まる
「この訪問は私の独断で行ったものだ、協力体制が出来ない現時点で自衛隊の部隊におたくの部下の安全の保証などを求めることは出来ないことは了承しておいてくれ」
それだけいうと返事も聞かずにドアを出ていった。
足早に廊下を行く足音が聞こえた、、
警察署の駐車場に停められた車の助手席に乗り込むと位置情報が送られてきた
ダッシュパネルに取り付けられた端末に位置情報を送る
「緊急だ、行け」部下に命じる
ハンドルを握る部下はうなずくとアクセルを強く踏み込んだ
「喰えねー野郎だな、、」そう呟いたあと結城の携帯番号へかけた
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