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賀茂の出ていったドアを見つめながら人差し指でこめかみをトントンと数度叩く。
そして立ち上がりデスクに座り直した。
受話器に手を伸ばしかけた時に電話が鳴りだした、すぐに受話器を上げる
刑事課の奥田だった
「奥田くんですか、ちょうど掛けようと思っていたところです、様子はどうですか?」
自衛隊の動きを探るべく移動する自衛隊を追跡するように指示をしていた
(封鎖地域へ誰も入らぬように要所要所に交通課の者たちを配置して刑事課は全員移動しました、角を一つ曲がれば自衛隊がいる場所に待機しています、自衛隊は雑居ビルを包囲しているようですが雰囲気がおかしいです、全員が小銃などで武装をしています。神山を発見して拘束するつもりの包囲ならばあれ程の武装をする必要はないと思うんですが)
「武装ですか、 それは妙ですね」
(それに見たことのない機械を何台か持ってきてますね、大きさは事務机ほどでパラボナアンテナのような物が全面についた装置です)
「ほう、、何でしょうかね、、画像を撮れれば送ってください」
(このまま待機でよろしいですか?)
「そうですね、とりあえずは監視をお願いします、万が一そこに神山くんたちが潜伏していて身柄を拘束されるような事態になった時には連れ去られることだけはなんとしても阻止をしてください、私もそちらに向かいますのでもしもの場合は時間稼ぎをお願いします」
一呼吸を置いて奥田が少し声を殺して言う(銃で脅された場合はどうしますか?)
「自衛隊が国内で自国民に銃を向けることなどあってはならない事ですが公安警察との連携、国内で銃器による武装というところから見ても超法規的措置での行動でしょう、銃での対抗は危険ですので行わないようにして下さい」
「どのみちピストルなんかじゃ歯が立ちませんよ、、ようは体を張って止めろということですね、、わかりました」奥田は笑いながらそう言うと電話を切った
立ち上がり掛けてあった上着に袖を通すと内ポケットから携帯を取り出した
歩きながら話し出す
「香坂です、、、」
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