206人が本棚に入れています
本棚に追加
裏口より走り出ると外にも戦闘服の男達が待機をしていた
目の前に戦闘服の男が立ち静止をする
「荒木!井上!溝口!3名は俺に付いてこい!残りは路地よりビル正面に向かえ!」
「ラジャー!」10名ほどの隊員が呼ばれた隊員たちを残し走って正面へ向かう
「こっちだ!行くぞ!」神山に目配せをし走り出す、追うようにして圭、みちる、愛美、
後ろに神山というように走り出す、最後尾に二人の戦闘服がついている
背後からからけたたましい銃撃音が鳴り響いた、立ち止まり振り返る神山
銃撃音は裏口ドアより聞こえてるようだった
「止まるな!走れ!」先頭を行く男が怒鳴る、最後尾の戦闘服の男が神山の背を押す
両側をビルの壁に挟まれるようにして狭い路地は続いている、裏に隣接するビルとの間に人の通れるようなスペースはなくそのまま裏の通りまで路地は続いていた
遠くなりつつある銃声はまだ断続的に聞こえていた
路地から裏通りまで後少しだった 先頭を走る男があと5メートルほどで裏通りに出るところまで来たかと思うといきなり止まった、後ろから見ていて前方に倒れ込むように見えたので圭には転んだように見えた 前の男が慌てて足を止めて静止をした
「下がれ!!」後ろを見ずに言いながら後ずさる男、その横から顔を出し前方を見る圭
「なにあれ?、、穴?水たまり?」
地面に丸く真っ黒の円、、穴が開いてるようにも黒い水たまりのようにも見える
先頭を走っていた男の足が埋まるようにしてその中に消えている
「なんだ?これは!?」男はもがいて這い出ようとしているがズブズブと飲み込まれるように沈んでいく
「ここにいろ!」
圭の前にいた男が沈んでいく男に駆け寄り腕を取り引っ張り上げようと踏ん張る
「ぐ、ぐ、ぐ、お、おい!手を貸してくれ!」後ろにいた二人の隊員に叫ぶ
神山達を押しのけるようにして前に出て駆け寄る二人、顔を見合わせた後に神山と圭も駆け寄る、4人がかりで腕や服などを掴んで持ち上げようとするがズブズブと沈んでいく
「あ!あれは!」男が沈んでいく闇をみて驚く愛美
体育館でみちるが引きずり込まれそうになったのを思い出した
「お、おまえ!これを知ってるのか!ならなんとかしてくれ!」
もう胸のあたりまで沈んでいる隊員の腕を引く男が叫ぶ
「そんなこと言ったって!」
駆け寄ろうとする愛美を後ろから抱きかかえるように止めるみちる
最初のコメントを投稿しよう!