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路地裏から通りに走り出た神山左右を見て迷う
「右だ!右へ行け!」後ろからの声に通りを右へと走った
雑居ビルが立ち並ぶがこちらの通りは事務所などの小さなオフィスなどが入った
建物が多いようだった、入り口の脇に会社名などが書かれたプレートが階数とともに
並んでいる、3つ4つビルの向こうに十字路が見える、その角を右へと折れれば先程の
ビルのある水商売系の店の多い通りに出る 背後からも走る靴音が聞こえている
全速力で走る、心臓が悲鳴をあげている
十字路まで出ると一旦止まった、膝に手をついて肩で息をする
後ろからの靴音がすぐ背後まで来た
「大丈夫か!」
返事をしようとしたが息が切れて声がでない、体を起こして大きく息を吸い込んだ
「行くぞ!」真後ろから声、走り出す
「ちょっとまって下さい!!」 神山に掴みかかってきた方の男だった
立ち止まり今走ってきた方を向いている
「どうした!!」その声に足を止めて振り返る、神山も足を止めてその男を見る
「どうしたんだ!」多分部下なのであろう、もうひとりが答えぬ男に怒鳴る
「ちょっとまって下さい!今何か!」 言いながら耳で何かを探るようにして動かない
神山もそちらに向けて耳に神経を集中させる
聞こえた、3人とも聞こえたようで顔を見合わせた
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