影法師

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迷ったが無言で頷いた 「呆れたな・・・」 「だが何も残っちゃいない、調べることは何も出てこないぞ  聞いて回るわけにも行かない そんなことすればヘタすれば  ど田舎にでも飛ばされるだろうよ 無駄足だったな・・」 確かに三宅の言うとおりだが 「香坂署長はどんな人なんだ?」 聞いてみた 「どんな人って・・まだ着任して二週間だ 全然わからないな」 「二週間?」 「ああ、前署長が急病で長期療養が必要とかで急遽新しい署長が  来たんだ・・知らなかったのか?」 「ああ、知らなかった」 「いかにもキャリアって感じだが切れそうな感じだな  まだ若いが、気負いも感じられん、あの落ち着き払った雰囲気  はなんだろうな ちょっと得体が知れない感じがするよ」 同じものを三宅も感じていたようだ 「来たばかりか・・・」 「ああ、あんたと同じだ」 意味ありげに神山を見つめて言った・・
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