可笑しな食卓

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あれから何年経ったんだろう こうして君と二人きりだなんて何か照れくさい笑 あ、そんなに緊張しなくていいよ 今、紅茶淹れたし。ほら飲んで飲んで あれ?君は猫舌だったっけっ? だったら冷めるまで待つしかないね笑 覚えてる?君と私同じ小学校だったのを あ、覚えてたんだ?良かった良かった ほら、私目立たないヤツだったじゃん? だから覚えてるかなって笑 え?何?あぁ…中学も同じだったねぇ 覚えてる覚えてる笑 君は本当に目立つ存在だったね。 私は影から見ることしか出来なくて… だからね、こうして君と二人きりなのは とても嬉しいの! こうして見ると彼女は、まるで今まで欲しかったオモチャをやっと手に入れた様な子供みたいに僕を見ながらはしゃいでた でね、貴方の為にクッキーを焼いたの! ほら、食べて食べて! あ、テレビ見る? 彼女は手元にあったリモコンでテレビをつけた。 へぇー最近こういうの流行ってるんだぁ あ、貴方の事がまたニュースに出てるよ! もう有名人だね! 彼女はキャッキャと手を叩きながらテレビに指差した ニュースキャスターが丁寧な口調で 佐藤健一さんが一週間前から行方不明となっています。お心当りのある方はこちらの電話番号までにご連絡を… ピッ… そこで彼女はテレビを消した 何だか、お腹空いたね。私ご飯作ってくるからそこでお茶でもしてて! 僕はやっと冷めた紅茶を犬がエサを食べる様にカップに舌を出してピチャピチャと飲んだ 両手でカップを持てって? 無理だよ。だって僕は今こうして手錠で繋がれているんだから。 文句なら彼女に言えよ。 一週間前に僕を呼び出しそのまま監禁している彼女にさ。
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