第1章

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寂しいお正月もあっという間に終わり、また三学期が始まった。 学校に行けば高村くんに会える。向かう足は自然に早くなる。 早く行って廊下で高村くんが来るのを待っていたい。 話せなくても遠くからでも彼が見たい。 教室に入り荷物を片付けて廊下に出た。 七海はまだ来てないみたいだ。 高村くんは廊下の入り口のA組、私はD組。廊下の窓際、A組の方を気にしながら佇んでいた。 あと五分でチャイムが鳴る。高村くんはまだ来てないみたいだ。遅れてくるのかな? もしかしてまだ海外から帰ってない? 学校にはモデルの仕事をしてることは伝えてあると言っていた。 校長先生からモデルをすることで勉強に支障がないようにすることを約束させられたと言っていた。 二学期は休まず来ていたけれど…忙しくなってきているのかもしれない。
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