第1章

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始業式、ホームルーム、掃除…学期の始めのいつもの行事をこなし、一日を終えた。 不覚にも役員決めでは図書委員になってしまった。図書委員になると、放課後やお昼の図書当番をしなくてはならない。家が遠くて通学に時間がかかるから部活もできないのに、あっという間に他の委員が決まって残ったのが図書委員… 辛うじて委員長は家が遠いから出来ないと拒否して回避した。 始業式の日は午前中で学校が終わる。 放課後… 図書委員になってしまったことが憂鬱で溜め息を一つついてバックを後ろのロッカーから持ってきた。 ノート類をバッグに入れていると、七海が雑誌を手にやって来た。 「ねえねえ、夕貴知ってる?高村くんがイケメン雑誌に出てるんだよ。」 「え、知らないけど…。」 「だろうと思った。ほら、見て!プロが撮ってるからイケメン度がさらに上がってスゴいの。みんなキャーキャー騒いじゃって…ありゃ本物のスターだね。」 「ふーん…」
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