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そう聞いた。 そうしたら咲原は 「神谷くんがそうして欲しいならそうする」 と言ってくれた。だから、俺は打ち明けたんだ。 今まであったこと、俺が何を感じてどう思ったかを…。 それを聞いた咲原は、 「…今まで大変だったね…。でも、これからは私には素でいていいよ。 私は、神谷くんを”王子”じゃなく”神谷 響”として接するから」 その言葉を聞き、俺の中の何かが溶けたような気がした。 「うわっ、ちょ、どうしたの? 神谷くん?」 咲原が何を慌てているのかが気になったが、すぐに分かった。 俺の頬に熱い物が伝わったからだ。 俺はそれをすぐに拭った。
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