俺と彼女の時間

＊1＊

その中でも俺は（ナルシストではないが）
一つ目の人間だと思っている。

勉強は教科書を読めば理解できる。

みんな難しいと良いながら授業を聞いているが
あんな簡単なものなんで出来ないんだ、と感じてしまう。

だから、そんなに頑張っているわけでもないが俺は成績優秀だ。

それにプラス運動神経もいいし、顔も良い方らしい。

そんなわけで俺のあだ名は”王子”だ。小学生の頃は嬉しかった。
だって”王子”なんて物語の中ではかっこいい。
だからそのあだ名は誇らしかった。

でも中学生になったある日、気づいてしまったんだ。

周りは俺の本当の姿など興味がないんだ、と。