隣に引っ越してきたのは…

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そう言って、ドアを開けた…が。 「あ。今日から、203号室に越してきた安藤です。コレ、つまらないものですがどうぞ。」 「……。」 「あ、こんな格好でごめんなさい。ビックリしますよね?」 私は、冷静に装ったが内心では驚いていた。 何故なら、ドアを開けた瞬間。 馬の被り物を被った男が挨拶してきたからだ。 今まで色んな住人に会っているから、どんなけ変な人でも覚悟はしていたけど…。 何で、馬? 何で、馬なのっ!? 私は、動揺を隠しながらも何かの詰め合わせを貰い。 馬は"失礼します。"と、律儀に挨拶してから隣の部屋へ戻って行った。 「愛莉、誰だったの?」 「…馬。」 「は?」 「馬の被り物を被った男だった…。」 「馬?…あぁ。もしかして、隣に引っ越してきた安藤くんね。」 ケロッと平然としたお母さんは、一度止めた皿洗いを再度洗い始めた。
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