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「――ふぅん……ユーキさんってそっちだったんですね」
ビール、ビール、日本酒、と飲んでいて気持ちよくなってきた頃、俺と楠木さんは大分親しくなっていた。
居酒屋のテーブル席でお互い煙草を吸い、ぬる燗をやっている。
ヘースケの担当だというのにこんな話、とも思ったけれど、これは俺の事、と何故か、するする、と話してしまっていた。
「わかんないもんですねぇ」
そう言う楠木さん、改め――透(とおる)さん。
「ふっ、あんま驚かないんすね」
「いやいや、結構驚いてますよぉ。むしろ何人もの女性をはべらせてそーな感じ?」
「ははっ! トールさん結構酔ってませんか? すげぇばっさり!」
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