巨大昆虫と生徒たち

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サヤカが放った魔法が、体長5メートルのムカデに当たって、巨大な火柱を上げた。 そして次の瞬間、巨大ムカデは、業火に焼かれ、暴れ出した。 しかし、サヤカが放った炎の魔法は、消えることなく、巨大なムカデを燃やし続けた。 「ス、スゲェ……。 サヤカの魔法って、えげつないな」 タケルはサヤカの魔法の威力を目の当たりにして、つぶやいた。 「当たり前でしょ! モーゼス兵士学校のナンバー1の魔法使いは、このサヤカなんだから」 「タケル、サヤカ、よろこんでる場合じゃないぞ! 敵が押し寄せてる! どうにかしないと、オレたちは囲まれちまう!」 巨大昆虫の種類は、ムカデ、アリ、ミミズ、カマキリ、クモだった。 きっと普通の人間ならば、この巨大昆虫に太刀打ちできない。 モーゼス兵士学校の大半の生徒がそうしたように、その場から逃げ去ることしかできないだろう。 「オレがあの巨大アリを倒してやる!」 タケルがそう言って、鋼の剣を下段に構えて、走り出した。
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