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「タルート、お城のお宝はあっちだ」
マルートはそう言って、北側を指差した。
「マルート兄さん、どうしてそんなことがわかるのさ」
「弟よ、お前はバカだな。
さっきオレが透視メガネで見てただろ」
「そっか。
さすがはマルート兄さん、抜かりはないね」
「お前ら、何者だ!」
西の国の警備兵五人が、ブラック兄弟の前に立ちはだかり、槍を構えた。
「マルート兄さん、見つかっちゃったよ」
「心配するな。
こいつらは、雑魚だ」
「さては西の国のお宝を狙ってきた盗賊だな。
みんなこいつらを捕らえろ!
王様の前に、こいつらを連れて行くんだ!」
警備兵のリーダーの一言で、警備兵五人が、ブラック兄弟に向かってきた。
「しょうがないやつらだね」
マルートはそうつぶやいて、ニヤリと笑うと、右手に魔力をため始めた。
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