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「ついに手に入れたぞ。
これが光の剣だ。
これでオレたち地底族が、すべてを支配する時代がやってくる!」
マルートは、キラキラと光り輝く光の剣を手にして、そう叫んだ。
「戻るぞ、タルート。
ナバール様の元に」
「でも、マルート兄さん。
この宝の山には、手をつけないのかい?」
「そんなものは、捨てておけ。
光の剣を手に入れれば、それで十分だ!」
「でも……」
「いいから行くぞ!
ナバール様が待ってる」
マルートがそう言って、今来た廊下を戻っていくと、
タルートは宝の山から、金貨を一握りだけつかんで、マルートを追いかけた。
西の国から盗まれた光の剣。
それは後に大事件となり、
地底族と人間との大戦争の発端となるのだった。
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