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ミサキは魔力を全開にして、タケルの傷口を塞いでいた。
そして深かったタケルの傷口が、ようやく塞がったとき、タケルはやっと目を覚ました。
「う、うぅぅぅ……」
かすかに声を上げながら、ゆっくりと目を開けたタケルを見て、ミサキは微笑んだ。
「タケルくん。
良かった……。
タケルくんが、意識を取り戻して……」
タケルはゆっくりと頭を上げると、となりにいたミサキと目を合わせた。
「ミサキ、サンキュー。
ミサキの回復系の魔法には、いつも助けられるぜ」
「お礼なんて、いいわ。
私たちは仲間だから」
「あっ、そう言えば、地底族は?」
タケルは慌てて、辺りを見まわした。
するとタケルの目に、トウマとバーネットが戦う姿が映った。
〈 トウマ先生が、押されている…… 〉
タケルは立ち上がり、二人の方に歩き始めた。
〈 トウマ先生を助けなくちゃ……。
地底族を倒さなきゃ…… 〉
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