第1章

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夕べ見た夢のことをまた考えていた。場末の酒場を出ると、遠い月だけが出ていて、家々はみな鎧戸を閉ざしており、リカオンという生きものだけが、獲物を探してそこいらをうろついていた。私は銃口の先を切りつめたショット・ガンを手に、目に見える生きものをみな撃ち殺した。そして、自分の殺したものに近寄って見ると、それはリカオンなどではなく、みな人間なのだった。
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