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そのカリスマ社長は社長室に戻った。
「この美容パックは大量に売れるに決まっているわ。宣伝も十分したし間違いないわ」
「利益は何割くらいあがりそうですか」
「三割は上がりそうね」
…だが、彼女は気が付いていない。民衆の一部の人は彼女が社長だということに気づいていたのである。
「あれはステルスマーケティングかしら」
「いやどうみてもステルスじゃないでしょ」
「恥ずかしくないのかな」
「変な人だよね」
…恐ろしいことに一度広まった悪い噂は消えるどころかどんどん拡大していた。
それを知らない社長は強気の戦略に出たものの大赤字であった。
「えっなにが悪かったのかしら」
そう考えるがすでに手遅れで、会社の経営は傾く一方。カリスマ社長はまさかの都落ちを味わってしまうのであった。
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