アヴァンギャルドとはアティテュードのことである

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結果として、ずいぶんとポップな雑誌が完成したと思う。我々にとってポップとアヴァンギャルドは必ずしも矛盾しない。 つまり、繰り返しになるが、姿勢である。既知のものを疑い、その内容に問いを発し続け、更新しようとする姿勢こそが重要なのである。 こう言い換えても良い、すなわち、アヴァンギャルドとはアティテュードのことである、と。 そして当たり前のことだが、2010年代のアヴァンギャルドは、1920年代のそれや1970年代のそれとは違う。 本誌が企画された段階で、参加者にいわゆる「プロ」は一人もいなかった。これはアマチュアによって作られた冊子である。だが、一読すればおわかり頂けると思う、2010年代アマチュアリズムの、なんと豊穣で刺激的なことか! やがていつの日か、本誌を指して、「あれは”幸福な無名時代”の記念碑であった」と後のひとが言うだろう、そんなほとんど妄想じみた期待と予言をもって、本誌の巻頭言とする。 2015年 春
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