主な登場人物

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結城秀康(ゆうきひでやす) 徳川家康の次男。 実の父である家康からぞんざいな扱いを受けてやさぐれていたが、慶次と利沙(りさ)によって救われる。  秀康が登場したのは最終巻となる十八巻ですが、その十八巻を何度も読み返したからなのか、自分の中では意外に印象が強いです。  それはともかく、秀康と言えばやはりこのエピソードですね。  直江状の件を聞いた慶次は、上杉に味方する為に会津へ向かう。  その事を慶次から聞いた秀康。 慶次「直江山城は」 「莫逆の友…死んでやらねばなりますまい」 秀康「で…では」 「敵味方ということに?」 慶次「戦陣のならい」 「戦場でお目にかかるのを楽しみにしておる」 「遠慮は御無用」 ナレーション[秀康がぶるっと震えた 武者震いである] [勝敗は問うところではない これほど憧れた男に] [槍をつけるというだけで至高の幸せだった 死んでもいいと思った] 秀康「かなわぬまでも」 「存分に戦わせていただきます!」 慶次「うむ しかと拝見つかまつろう」  しかし、残念ながら二人が戦場で戦う事はありませんでした。  ですが、まだ秀康の夢が終わった訳ではありません。  ある日、傷心の秀康の屋敷を慶次が訪れます。 「前田慶次郎利益 結城秀康殿に対し奉り」 「過日の京での約定を果たすため参上つかまつった!」  慶次に秀康を殺す気が無いとは言え、戦の際と同じ武具で手合わせした慶次と秀康。  思わぬ形で夢が叶った秀康は、本当にうれしかったのでしょうね。  手合わせが済むまで「もう一つの目的」を明かさない慶次も格好良いです。
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