花の慶次とは

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 言うまでも無い事ですが、花の慶次のテーマは「傾く」事です。  傾くとは、冒頭のあらすじに書いたように、「異風の形を好み、異様な振る舞いや突飛な行動を愛する」事です。  しかし、おそらくこのマンガで「真に重要」なのはそこではありません。  重要なのはその後の一文です。  つまり、「己の美意識を貫く為に命を賭ける」事こそが花の慶次の「真のテーマ」なのです。  これはあらゆる物語に通じる「面白さの基準」だと思います(もちろん、自分を貫けば何でも良いと言う訳ではありませんが)。  物語を書く人は憶えておいて損は無いでしょう。  特に少年ジャンプのマンガ家になろうとする人にとっては、花の慶次は必ず読むべきマンガです。  全十八巻と近年のヒット作と比べて決して巻数は多くありませんが、花の慶次が少年ジャンプの歴史の中で「指折りの名作」なのは間違いありません。
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