第3章  第一難は平等に

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いくら恋い焦がれた探し人が、 親友の部下という奇跡的な立場で再会できたからとて、 すぐに彼女に近づけるほど、事は甘くはないだろう。 それに、彼らのプロジェクトの準備期間は三ヶ月。 時間的余裕は、それなりにある。 その間に、ゆっくりと彼女との距離を縮めればいいし、 ここにいる愛すべき予定外の闖入者も、その間に再び旅にでるだろう。 忍は、そんな事を胸の内でつぶやいて、自分も引っ越しの片づけをしに 寝室へと向かった。
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