13人が本棚に入れています
本棚に追加
落ち着いた口調と声音が流れる中、いつも通りに弁当を作り始める。
しかし普段と違う番組のせいで、番組進行から時間を推し量ることが難しい。
那々は、弁当を詰める手をちょっと止め、
時刻確認に、テレビの画面を覗こうとした。
その時、運よく気象コーナーのテーマ曲が流れてくる。
「きた、きた」
那々は、菜箸を持ったまま急いで部屋に戻り
テレビ正面のベッドに陣取った。
そして、
あぁ……。
間もなく、真面目そうな男性予報士によって始められた天気予報を前に、
わずかに声が沈む。
最初のコメントを投稿しよう!