第3章  第一難は平等に

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会社も、学校みたいに台風の時はお休みになるといいのにね。 しかし新商品のプロジェクトは、今日が正式スタートだ。 そんな事など望めるわけもない。 頼むわよ。 那々は、丁寧に頭を下げてコーナーを終える予報士に ちょっと手を合わせてみる。 だが嵐が来るのは、まだ先のこと。 窓の向こうの日差しが物語るように、今日も暑くなりそうだ。 どっちにしても、はぁ……、だわね。 ちょっとうんざりした面持ちで立ち上がった那々は、 チャンネルをいつもの番組に変えると、弁当の仕上げに戻っていった。
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