第3章  第一難は平等に

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だが、那々としては苦笑を浮かべずにはいられない。 「まぁ、『タラシ』は別として、やっぱりカラーじゃないですか? 広告的にも、商品の外装、その他についても 早く決めたほうがいいでしょうし」 うん、良い線です。 立花は、納得顔でうなずくと「慣れてきたね」と笑顔になる。 「はい。ありがとうございます」 立花のように、センスや直感でこの仕事の勝負をすることは、 那々には出来ない。 だがその分、プランやデータの分析なら少しは自信がある。 そして、そんな風に商品を売り込み、売り出していく仕事に就きたくて この部門を希望していたのだ。 それだけに、立花の言葉は素直に那々を喜ばせた。
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