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タラシの匂い――。
友人の声で紹介された、愛しい人からもたらされた言葉。
それを、胸の内でポツリとつぶやく。
そして、ふっと視線を落とした忍の瞳の奥が、妖艶な光を浮かべた。
ならば、イメージの中心はエロス。
狂わせ、迸るエロスではなく、
隠し切れずに漂い出て、胸の中心に虜の炎を点すエロス。
フッ……。
綻んだ忍の口元を、淡い微笑みが抜けていく。
そんな彼の心の声が、静かに呟いた。
セリーシャ。
今の僕の、朝日奈 忍の愛、存分に見せてあげるからね。
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