第4章  宿題(続き)

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タラシの匂い――。 友人の声で紹介された、愛しい人からもたらされた言葉。 それを、胸の内でポツリとつぶやく。 そして、ふっと視線を落とした忍の瞳の奥が、妖艶な光を浮かべた。 ならば、イメージの中心はエロス。 狂わせ、迸るエロスではなく、 隠し切れずに漂い出て、胸の中心に虜の炎を点すエロス。 フッ……。 綻んだ忍の口元を、淡い微笑みが抜けていく。 そんな彼の心の声が、静かに呟いた。 セリーシャ。 今の僕の、朝日奈 忍の愛、存分に見せてあげるからね。
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