転生者は記憶喪失

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「えっと?名前は鳳城蓮、年齢不詳、属性不明、魔力量不明……これでギルドカードを作れと?名前しか分かってないんですよ!?」 頬杖をつきながら、ダルそうに話してるといきなりバンッと机を叩いて、大声を出した。 「まぁまぁ、適当でいいんじゃないか?年齢は17っぽいから17で、属性は無属性で、魔力量は、まぁ平均の5000くらいで」 「もういいです、本当にそうしますからね、後で問題が起きても全部鳳城さん がなんとかしてくださいね、もう知りません」 そういってパソコンをポチポチし始めた。 ギルドマスター室での一件はおっさんがしょげた為、蓮一行は受付に戻ってきていた。 そして、この怒鳴られ様、蓮からしたらどうしていいかわからず、オロオロするしかないのである。 「よし、時間は掛かったがこれで身分証確保だな!これが終わったら武具屋よって帰ろうぜ!」 あんな適当でいいのだろうかと思わないでもなかったが、いきなり叫び出す受付嬢や、うざキモいおっさんと一緒にいる方が面倒くさい、と思い素直に頷くのであった。 「っと、すまん、ちとお手洗い行ってくるわ」 そう言い、仁は行ってしまった。 そして、担当の受付嬢はデスクワークに集中、誰かが絡んでくるにはベストなタイミングと言えよう。 「なぁ、兄ちゃんよぉ~どうやって領主さんを釣ったんだぁ?俺にも教えてくれよぉ~」 世は世紀末と言わんばかりの髪型、装備の男が蓮へと絡んできた。 して、男の質問への答えだが、答える口もない、だからシカトを決める事に決めた。 「こっちが頭下げて下手に出てりゃあ、調子乗ってっと潰すぜぇ?」 このギルドにはもしかして変な人しかいないのか?と思い始めた蓮は、早く仁が戻ってくる事を祈った。 「おっと良いもん持ってんじゃんかよ、これ貰ってくからよ、次会った時は教えてくれよな」 「キュイッ!?」 男は蓮の肩で寝ていた子竜を鷲掴み、そして上へポーンと投げては取りを繰り返し、立ち去ろうとした。 蓮は男が上に投げたのを見計らい、強めのフロントキックをかました。 男は腹を反るように曲がり直線上のテーブルやら椅子やらをぶっ飛ばしながら、ギルドの壁に激突し埋まった。
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