血の章

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「サトルは寝込んでいて戦う余裕なんて無かったし、レイラさんはずっと本殿の中に居た。可能性があるのは野糞と言って外へ出た鈴村さんだけだ。 大阪に居る時から……ずっと心のどこかでおかしいと思っていた。狂鳴虎から逃げ切ってシェルターへ帰って来れた事も、一人でふらっとトイレに移動して籠っていた事も、わざとらしくいびきを掻いて狸寝入りしていた事も。 あんたの怪しい行動に……俺が気付いてないとでも思ってたんか?」 大雅の言葉を受けた鈴村は少しずつ表情を変えていく。 眉間に皺を寄せ、目尻の部分に青い血管が走る。 悪魔のような笑みを浮かべながら、開き直った口調で鈴村は話し始めた。 「まったく……大雅さんも人が悪い。一番馬鹿だと思っていたのにねぇ……」 尋常では無い殺意を大雅に向ける鈴村。
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