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バイト先の女社員と、仲良くなった。
お姉さん。
その一言に尽きる。
彼女とは違い、スレンダーな女社員。僕を弟みたいに見ているようだ。
女社員は、よく出来た人で、誰にでも優しい+仕事にミスもない。そして、時には厳しい。格好いい大人の女性という感じだ。
何人かと、バイト帰りに食事に行く。帰るのが遅れると、彼女が怒る。
「いいねぇ~楽しそうで。ちなみに、浮気したら殺すから!!」
時々、女というのは恐ろしい台詞を言う。まぁ、本気じゃないと思うが…たまに、本気で言っている人もいるので、気を付けるべきだとは思う。
彼女は、バイトを続けなかった。親が以外にも厳しいらしく、塾に通わされているからだ。
付き合って、二ヵ月くらいか…少し束縛を感じてきた。彼女からすれば、夏休み中は好きな時に、好きなだけ会えた状況が変化したので、寂しく感じているのだろう。
あるいは、僕を信用していないのか…
夏はもう、終わっていた。
バイト先の連中と、カラオケに行った。今日は彼女も塾なので、夜まで連絡はない。男三人。色気のない組み合わせだ。
その内の一人が、僕に話し掛けてきた。
「なぁ、女社員の《美鈴》さん。すっげぇ良いよな!なんか、最近彼氏と別れたらしいんだけど…」
彼氏がいたのか…興味があったが、あえて聞いた事はなかった。《そいつ》は、ダラダラと喋り続けていたが…内容を整理すると、美鈴さんと自分の仲をとりもって欲しいという感じだった。
「いいよ。頑張りな!協力する」
《もう一人》が、快く引き受けた。僕も、流れに合わせて応援する事にした。
もう、夜は肌寒く感じる…
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