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「それは、困ります」
「白川さん、早く結婚してくれりゃーいいのに」
「落ち着きますかね」
「・・・どうだろうな」
「結婚しても、付き合わされそうな気がします。・・・旦那さんも」
「あの人について来れる男がそもそもいない気がするな」
「あー・・」
顔を見合わせて、二人で吹き出した。
内野とこんな会話が出来ると思っていなかった。誘って良かった。今は笑っていられる。
その後もくだらない話で盛り上がり、酔っ払いと言われるほどには酔いが回ったところで、解散した。
タクシーでマンションに向かい、ふらついた足で部屋へ向かう。カバンの中から、鍵を取り出したところで、目を見張った。
淳が住んでいるマンションはオートロックではない。部屋の前に皆川が立っていた。
「み、ながわさん?」
「良かった」
淳が来た事がわかると、どこか強ばらせた顔が緩んで、笑顔を作った。
「何で・・・」
「ラインの返事が来なかったので」
それだけで、わざわざここまで来たのか?。
「えっと」
「ちょっと、お話したいんですけど、入れてくれませんか?」
困ったような笑顔に、嫌だとは言えなかった。
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