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ウラルウラルル ウロボロス
ウラルルウラル ウロボロス
我が描きし此の魔法陣に出で現れよ悪魔の使い魔よ
我を悩ませる現世のクラスメイト共を総て喰らい尽くしたまへ
我が要望に応えよ 火急に出で現れよ地獄の魔獣よ
今此処に召喚され 我の僕となりて 主となる我が命に仕えたまへ
ズドドーンッ!!漆黒の闇空を稲妻が走ると同時に雷鳴が轟き、目の前の魔法の円陣に落雷した。
辺り一面に立ち込めたきな臭い灰色の煙がスーッと消失すると
「やっほぃ♪ご主人たま」
究めて二次元的な召喚獣?が佇んでいてめちゃめちゃ明るく挨拶を交わしてきた。
「お、おまえが魔獣か?」
「そうよん♪」
「よんて軽いな…しかもその格好?ホントに大丈夫なのか?」
どう見ても裏原系黒ゴスロリ少女の見た目にボクは猛烈な不安を隠しきれなかった。
「あれー?この時代のこの土地に召喚されるならこのファッションで間違いなしだって、あたしのトップ・スタイリストが太鼓判を押したんですけど…お嫌いですかご主人たま?」
「たまはやめろ。別に嫌いって程じゃないが・・・アニメならな。」
ボクのもうひとつの暗黒面がみんなにバレてしまったか?
「魔界にスタイリストがいるのか?」
「専門のね♪」
「しかも専門か!?」
「アイアイ」
「まあいい。喚んだのは他でもないんだ。煩わしいボクの一部のクラスメイト達を喰い尽くしてくれ!」
「ムリムリムリ☆だってあたしベジタリアンだもん」
「なんだよそのキャラ設定わ!」
「いまどき肉食なんて流行らないですよぉ」
「流行りって…じゃあ一体何が出来るんだよおまえ?」
「この国を滅ぼす程度なら朝飯前ですよ♪」
「ボクはそのあと独りぼっちで何処で暮らすんだよ!焼野原か!?」
「自由でしょ♪」
「むしろ不自由だよ!!」
「家庭菜園くらいは作って差し上げられますよ」
「ベジタリアンじゃないから!」
「身体にいいのに☆」
「健康志向か?!悪魔のくせに?」
「流行りですから♪」
「知らないよっ!」
想定外にギャル化した召喚獣の登場に、そしてボクは途方に暮れた。
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