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私はもう、心がボロボロになりすぎていた。
綾己を思いながら生きて、憂臣の愛を裏切り、糸が切れたようになった。
今はただ、綾己を思っていないと立って生きていけない。
私を思う弥生の気持ちは嬉しい。
「 ありがと、弥生… ごめんね…
綾己は私のすべてだったから。
亡くなってからも今もずっと… 私の中に綾己がいる。
憂臣に報いを受けさせるために悲しみを閉じ込めてきたの…
綾己が、好きだった。大好きだったの…
あの日 この手の中で綾己が消えていったの…
許せなかった、憂臣を許せなかった!!
弥生、私は もう ダメ… ごめんね 」
「 なにがダメ? わかんないっ…
そんなの わかるわけないし、わかりたくないっ
もう いいでしょ?
里桜、倖村先生は絶対に悲しんでる、今の里桜に悲しんでる!
3年よ… あれから3年、憂臣くんは今も 里桜を思ってるんだからっ!」
なに…
何、言ってるの?
「 やめてよ! 私には綾己だけよっ 」
「 里桜!」
綾己だって!! 私を思ってる。
「 ねぇ 里桜、憂臣くん 里桜が倖村先生の恋人だって知ってたんだよ? 」
え…
今、なんて!?
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