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「そうだ圭介。朝寄ったコンビニでお前が食べたいって言ってたグミ見つけたぞ。まだ食えてなかったんだろ?あげるよ」 「ふぉおぉお!諒太……っ。本当お前だいすきだーっ!」 すっかり立ち直って、さながら忠犬のごとく諒太を崇める。こうしてさりげなく人が喜ぶ事が出来るのも、諒太の良いところだ。両手をあげて喜ぶ俺を微笑ましそうに見ている諒太。あれ、何かこれ子供扱いされてんのかな? 「おい白井。いつものことだが、あんまり甘やかすんじゃない」 「それを言うなら拓未は厳しすぎ。寧ろ俺とお前で飴と鞭のバランスとれて、良いんじゃない?」 「そーだそーだ!実際、拓未は厳しすぎだぞ!言葉の暴力で俺のガラスの心は砕けてるんだからなっ」 「毎日砕けたって再生されてるんだからガラスなんて柔なもんじゃないだろ。本当にガラスで出来てて叩き割れるんだったら、俺の毎日の労力も減るんだがな」 「拓未さん、先程からちょっと酷くないですかね!?」 「わー。圭ちゃんグミいいなー。ちょっと頂戴ー」 「ちょっ!おまっ!それ半分位掴んでるから!わし掴みだから!ちょっとって何なの!」 「あー。ほら圭介。グミならまた買ってやるから落ち着け」
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