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「華原君!なんで…なんであんな無茶したの?」
しゅんは涙目で傷だらけの涼真に訴えた。
「…お前が…俺の事を置き去りにしないで一緒に逃げようって…言ってくれたから…」
涼真は恥ずかしそうに呟くとしゅんの顔はパァッと明るくなった。
「華原君…当たり前だよ!華原君は僕の友達だから!」
「!と…もだち?俺…あんなひどい事しか『グガァアアアッ!』」
涼真の言葉を掻き消しさっきの怪物が二人めがけて走ってきた。
「!!逃げろ!沙神谷、逃げろ!」
「で、でも華原君は置いていけない!早く起きて!」
「俺は無理だ。肋骨をやられたみたいで動けない。だからお前一人だけでも逃げろ!」
「っ…」
しゅんは何を思ったか涼真を壁に座らせると落ちていたバッドを持ち、向かってくる怪物を待ち構えた。
「な、何してるんだ!?そんなもんで勝てるわけねぇだろ!何考えてるんだ!」
「わかってる!でっ、でも僕だって…」
『グガァアァアアアァッ!』
「逃げろ!逃げろ!沙神谷ーーっっ!!」
「僕だって友達の一人ぐらいまもってみせるんだあぁあぁぁーーっ!!!」
『グギャアァアァァァッ!』
「なっ…何だあれ?バットが光ってる?」
なんと怪物めがけて振り上げたしゅんのバットが青白く光り、剣のように鋭い刃になり長く延び、怪物を真っ二つにした。
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