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『・・・はぁはぁ・・・疲れた・・・』
「それくらいでヘコたれるとかお前もうちょっと体鍛えた方がいいんじゃないの?」
『もー!バスケ部とバド部を一緒にしないでよ』
「陵~」
「あ、慧、悠。なんだ?お前らも走ってきたのか?朝からご苦労様」
「姉貴連れて陵が走るからだろ」
「だからってお前らまで走らなくてもいいんだぜ」
私と陵の後にお兄ちゃんと悠も走ってきたみたいで息を少し切らしていた
でもやっぱり私が一番息を切らしているみたい
もう少し鍛えた方がいいのかな
「美桜、部活終わったら待ってるからな」
「姉貴だけ?俺は?」
「じゃーお前もついでな」
「・・・ってか兄貴はさっさと帰ればいいだろ」
「なら俺も部活終わったら一緒に帰る」
「「陵はいらねぇ」」
『別にいいよ、あたしは一人で帰るから』
そう言って教室へ向かおうとするとある生徒と目が合ってしまった
思わず目を反らして後ろを向く
「どうした美桜?」
「・・・あれ姉貴の彼氏じゃねーの」
「佐伯と・・・なんかあったのか」
『ん・・・ちょっと、ね。ごめんもう行くね』
私は先に教室へと入っていった
「陵、なんか知ってるか?」
「・・・フフッ、さぁね」
「なんだよその意味深な笑い方・・・気持ち悪い」
「まぁもしかしたら俺にとっては好都合なことかもしれないな」
「美桜のやつ・・・彼氏と別れたのか」
「・・・あんなやつ別れて正解だろ。元々姉貴とあの彼氏釣り合ってないし」
「だったら・・・また今度こそ新しい虫がつかねぇように気を付けないとな」
慧と悠は妖しく笑う
陵はそれをジッと見つめていた
ボソッ
「美桜は・・・俺が・・・」
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