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……さすがに
めちゃくちゃかな、
この論理とは
言えない論理。
「ああ、なるほど。
俺、そうして
欲しかったのかな。
……ずっと」
蛍太の顔から
ふわふわした笑みが消え、
目を細めあたしを見た。
その妙に大人びた顔に、
改めてドキドキしてしまう。
童顔だ小悪魔だチワワだと、
けーたには好き勝手
ぶつけてるけど、
やっぱり彼はそれなりに
大人の男の人なのかも
知れない。
無邪気な言動で、
全部惑わされてしまうけど。
蛍太は額を
あたしの胸元に預けてくる。
そのうなじに手を回し
指先でくすぐると、
そのままことんと
あたしの膝の上に転がった。
「莉々、不思議だね。
俺だってうまく
話せてる気がしないのに、
どうしてこう優しいの」
.
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