猛獣チワワと愚鈍な魔女

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  ちら、と お兄ちゃんの冷静な瞳が あたしに向けられる。 最近蛍太と 会えていないことを、 お兄ちゃんは しっかり知っているはずだ。 甘えても いいってことだろうか。 このフリは。 「……ついてったら、 だめ、かな」 「行きたいって言うなら、 かまわないぞ」 「行きたい」 即答したあたしに、 お兄ちゃんはふっと破顔した。 .
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