愚鈍な魔女と無礼紳士

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  一定の距離を保ったまま、 それでもあたしと ちゃんと仲良く 仕事がしたいんだ、 というアピールもした 松崎さんは、 とりあえず 信頼してよさそうな人だと 思った。 ……まあ、松崎さんと 親しげにしていた お兄ちゃんが あたしだけ置いて 出てしまった時点で、 変な人ではないって 判っていたけど。 ほどなくして、 お兄ちゃんは 朱里さんのマネージャーと 連れ立って、 朱里さんと “Raison d'etre”を 連れてきた。 今日のこの打ち合わせに “Raison d'etre”が 入るなんて聞いてなかったけど、 お兄ちゃんのすることだ。 もう驚くことも 慌てることもない。 きっと ソール化粧品さんとの仕事が 軌道に乗るまで、 こんなことが 続くんだろうな、 と思った。 .
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