愚鈍な魔女と無礼紳士

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  ゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚ 「なにこれー。 なにこれー!」 CMの絵コンテの チェックから始まった 打ち合わせで、 声を上げたのは 蛍太だった。 彼が真っ先に素っ頓狂な 声を出してくれたので、 あたし達も 反応しやすくなった。 あたし達── というのは “Raison d'etre”と 朱里さんと、 もちろんあたしだ。 満平さんの指示に従って、 絵コンテの表紙を ぱらりとめくった瞬間、 目を疑った。 みんなで一斉に 視線を集中させたのは、 お兄ちゃんだ。 なんてこった。 お兄ちゃんが 色々黙っていたのは あたしだけじゃなかったらしい。 新顔と言えば新顔の “Raison d'etre”は 判らなくもないけど、 朱里さんまでって。 .
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