愚鈍な魔女と無礼紳士

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  ゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚ やっぱり マネージャー時代の 癖が抜けなくて、 皆さんに差し入れを……と 出ていく志緒さんに ついてきてしまった。 差し入れと言っても、 ソール化粧品さんの ビルの1階に入っている 洋菓子専門カフェの テイクアウトだけれど。 「皆さん脳みそ 酷使されてると思うから、 一口でつまめるような カロリーが気にならない 程度の糖分を」 なんて言い出した 志緒さんの視野の広さには 敬服するところだ。 あたしだったら 普通にケーキとか 買ってしまいそうだし。 志緒さんが選んだのは 本当に一口サイズの マドレーヌの詰め合わせ。 小さなシェル型の マドレーヌは マカロンみたいに 数々の色がついていて、 目まで楽しい。 昨年まで志緒さんは 広告代理店では 編集だったという話だから、 色々なデザインを見て 目が肥えているのかも知れない。 .
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