赤と青の真理

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  言いながら、 繋いだ小指を すりすりと撫でてくる。 ワンピースの中の 身体がかっと 熱くなった。 「久しぶりの莉々の指、 可愛いなあ。 ぺろぺろしたい」 「蛍太、あのね」 酔わされそうだった思考は 生々しい発言に 一気に引き戻されて、 じとっと蛍太を 見据える。 「しないよ、 さすがに。 それこそチワワじゃん」 「蛍太はついでに 噛み付いてきそう。 冗談じゃないよ」 「あ、 はみはみするのも 好きだな」 へらっと笑う 蛍太につられて、 笑ってしまった。 「莉々さん、KE-TAさん。 位置、 確認したいので お願いできますか」 ご挨拶を一通り済ませると、 助監督さんが やってきて ステージを示した。 .
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