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「……とても素敵だと
思うんだけど、
KE-TAさん」
「うん?」
「できます?」
「うん、
できるできる!」
まるで5歳児のような
自信しかない返事をする
蛍太の背に、
じとりと視線を送った。
あんなに得意げなのに
あたしに言ってこない
ところを見ると、
絶対になにか企んでいる。
安請け合いと
取られかねない
態度の蛍太を、
白瀬さんもじっと
見つめていた。
ややあって、
彼女は溜め息をつく。
「やってみましょう。
じゃあ、あの、
莉々さん」
「あーっと。
いいのいいの。
白瀬さん、
俺に任せてよっ」
あたしに
手招きしようとした
白瀬さんを遮り、
蛍太はずいと
胸を張った。
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