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「莉々はさ、
普通の女の子よりも
ちょっと背が高いじゃん?
それなのに手、
ちっさい……
可愛い……
はああ」
盛大に溜め息をつき、
蛍太はあたしのうなじに
顔を埋めて
ぐりぐりしてくる。
「ちょ、ちょっと、
蛍太」
「痩せてるくせに、
ふにふにやーらかいし、
きっとネイル取ったら
指先も丸っこくて
ふにゃっとしてるだろうし、
なんなんだよぅ」
「なんなんだよぅって
言われても……」
26年間ずっと
付き合っているものに
改めてそんなことを
言われても、
正しい反応の
仕方が判らない。
他人にならしれっと
「ありがとうございます」
なんて言えば
もう話題そのものを
流せるんだけど。
.
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