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姿こそ違えど、
ノリが姉弟みたいだ。
呆然と立ち尽くすあたしに、
白瀬さんが先に気付く。
「ごめんね、莉々さん」
「……ッ、
あ、はい……」
集中と緊張の途切れた
身体の真ん中、
心はどうしたらいいか
判らなくて、
今のあたしと同じように
立ち尽くしている。
ええと、
呼吸ってどうやって
繰り返すんだっけ。
キスされてから
ずっと息を詰めていた。
とりあえず
深呼吸を始めるとともに、
今起きたことが
なんだったかを
手繰り寄せる。
白瀬さんが
おそるおそる近付いてきた。
「あの……
KE-TAさんだけじゃなく、
マネージャーの九鬼さんも
別にかまわないと
おっしゃったので……」
「ああ……はあ……」
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