第三章 砂漠の薔薇3

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「宝来、あのチームは何だ?」  宝来も溜息をついた。 「かつて軍人であったという、幻のチームだよ。 個々というよりも、 あのチームワークが凄いよな」  欲しい場所に、指示がなくてもメンバーが待機している。 それも、タイミングも計ったように正確であった。 「手も足も出なかった…」  これ程までに完敗したのは、久し振りであった。 「…宝来、 食材購入の後に、手合わせを頼む」  体が鈍っているという問題ではない。 攻撃の、タイミングが合っていないのだ。 何故、合わないのかには理由がある。 「了解」  オウランドで食材を購入している時も、 政宗の隣には宝来が居た。 目の前で誘拐されたショックは大きいようで、 不機嫌な宝来は戦闘モードのままだった。
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